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バルジュー7750 [ムーブメント]

ETA社が生産するクロノグラフムーブメント、バルジュー7750
数百万円する時計にも、数十万円の時計にもこの機械が使われています。
これだけ聞くと高い時計はボッタクリのように感じる方がいると思います。
しかし、そうではありません。
ベースムーブメントは同じでも、それぞれのブランドがそのムーブメントを
そのまま使用するわけではないのです。
もとのムーブメントを研磨、加工、オリジナルパーツを組み合わせたりするのです。
高い時計にはそれなりにコストや職人の手間をかけて仕上げていくのです。
ですから元は同じ機械でも仕上がりは全く別物と言っても過言ではありません。
機械は普段見えませんが、時計の裏蓋をはずして見ると
「こんなところまで仕上げてあるんだ」とか「こんなに見えないところまで
作りこまれているんだ」と感心してしまいます。
見えない機械に、繊細な仕上げを施されている時計を見ると職人のこだわりや
メーカーのクラフトマンシップを感じます。

反対に、外見は派手に見えて、機械の仕上げに手を抜いている時計を見ると
がっかりします。何処とは言えませんが、たまに高い時計でもそういったモデル
があります。見えないところにも手を抜かないブランドはこれからもずっと
人々に愛されていくんだと思います。

あとは外見重視で選ぶのか中身(機械)重視で選ぶのかは人それぞれの
価値観ですから、その人が本当に欲しい時計を選べばいいのではないでしょうか。

ただ、高価な時計を購入するのであれば中身の機械は何が使われているのか
調べたほうが良いと思いますよ。

もし、このブログを読んでいる方で購入されるときはお気軽にご相談ください。


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ロンジン [ムーブメント]

現在、時計愛好家たちが憧れる銘機。
Cal.13ZNとCal.30CH

仕上げ、耐久性、などこの時代のクロノグラフの頂点として評価されています。
アンティークの世界でもコレクターに愛されているメーカーです。
またリンドバーグをはじめ歴代の探検家に愛されたほか、各国の軍隊
オリンピック、モータースポーツなど、精度や耐久性を求められる分野でも
採用されてきました。
1832年、スイスのジュラ地方にあるサンティミエに、オーギュスト・アガシがフローリアン・モデル、ヘンリ・レイゲルらと時計組み立て会社「レギュール・ジュンヌ&アガシ商会」を設立。
1862年、オーギュスト・アガシの甥であるアーネスト・フランシロンが経営に参加し新会社となる。
1866年、アーネストはサンティミエの「Les Longines」に一貫生産のできる近代的な工場を建設。
1867年、ロンジン社の最初のムーブメント「L20A」の生産が開始される。国際博覧会で銅メダルを受賞。
1869年、レ・ロンジンには「細長い野原」という意味があり、発祥の地である「LONGINES」を社名に改称。
過ぎゆく時を表わす砂時計、未来へはばたく時を表現する翼をもつ「有翼の砂時計」をブランドマークとする。
1879年、世界で最初の秒針付クロノグラフ「ルグラン」を製造。
1889年、ロンジンの「有翼の砂時計」マークが登録商標として認められる。
1896年、精密な計測技術が評価されギリシャ・アテネで開かれた第一回近代オリンピックでは、
ロンジンのクロノグラフが公式計として採用される。
1899年、アブルッジ公ルイジ・アマデオによる北極海探検にロンジンの時計を使用。
1904年、J・E・バーニー隊長による北極探検に採用。
1905年、ロンジン社初の腕時計を開発。
1912年、ラウンド以外のケースを採用した時計を主に生産するようになる。
1923年、国際航空連盟の公式時計に採用。
1927年、チャールズ・A・リンドバーグが大西洋無着陸横断飛行を成し遂げる。
1930年、 2年間に及ぶ北極南方探検を果たしたリチャード・E・バート提督に、
「ロンジンなしではこの探検は成功しなかっただろう。」と絶賛される。
1931年、チャールズ・A・リンドバーグは彼の師匠であるアメリカ海軍大佐フィリップ・ヴァン・ウィームスの
依頼で、腕時計に円形計算尺を組み合わせたナビゲーション・ウォッチ(アワーアングルウオッチ)を開発。
1933年、F1ブラジルグランプリの公式時計を担当。
1945年、 ロンジン社初の自動巻きムーブメント「L22A」を開発する。
1952年、オスロで開催された冬季オリンピックの公式時計に採用。
などなどその歴史は現在に続いています。


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ミネルバ [ムーブメント]

自社製機械Cal.13-20CH

ミネルバのクロノグラフムーブメントです。腕時計機械史でも名機として
評価されています。
非常に丁寧な仕上げが施されていることでも有名で、時計の好きな
方を魅了しています。
ギャラリーフェイクというマンガにもこのモデルを
とりあげた話があります。
ミネルバはクロノグラフムーブメントの製造メーカーで
有名なブランドへムーブメントの供給をしていました。

1858年、Charles-YvanとHippolyte Robertの二人がスイスのVilleretという小さな村に
時計工房を開いたのが起源といわれています。
当初はスイスの時計産業都市、Fontainmelonにあったエボーシュと
連携し時計機械の組立て・下請け作業を請負っていました。
その後、Charles RobertとGeorges Yvan Robertがこれに加わり、
社名はRobert Freres Villeretとなり矢印をデザインしたトレードマークも決定しました。
1900年代に入り、懐中時計の自社製造をスタートさせました。
さらにクロノグラフムーブメントの開発にも着手し、1908年,同社初の
クロノグラフムーブメントCal.9CHが完成しました。
1923年、ミネルバの名前が初めて文字盤に入りました。
1929年、Robert家は同社の事業から身を引くこととなり、エンジニアであった
Jacques PelotとメカニカルのCharles Haussenerが事業を引き継ぎ
新たなクロノグラフムーブメントを開発しました。
1936年、ドイツ・パルテンキルヘンで開催された冬季オリンピックのスキー競技で
ミネルバの計測機械が公式使用されたことをきっかけに同社のストップウォッチは
世界で広く使用されるようになりました。
1940年、Jacques Pelotの甥であるAndre Freyが経営に参加し、
クロノグラフ・ムーブメントCal.13-20CH市場に出しました。
性能はもちろんですが、芸術性の高いムーブメントはミネルバの最高傑作といえます。


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ダトグラフ [ムーブメント]

CAL.L951.1

これはランゲ&ゾーネのダトグラフのムーブメントです。
もう機械と呼ぶより美術品という言葉のほうがしっくりくるぐらい
美しいムーブメントです。、
ランゲの誇る時計製造技術と独創性のすべてが形となって表現されているように感じます。
メカニズムが凝縮された機械は、まさに時計技術の宝庫といえるのではないでしょうか。
ムーブメントには、クロノグラフ、フライバック、分積算計などを構成するレバー
やバネなどのパーツが所狭しと並んでいます。
ランゲ&ゾーネの特許技術で、分積算計を進める役割を果たす切り替えレバーを
調節することにより、プレシジョン・ジャンピング・ミニッツカウンターの針がジャンプして
進むタイミングを正確に設定することができます。
また2枚の数字ディスクを使用したアウトサイズデイト表示のメカニズムも特許技術です。
耐震装置付の大きなチラネジテンプもみばえがします。
振動数は18000振動です。
ムーブメントの部品は丁寧に仕上げられており、洋銀製の地板と受けは、
ぺルラージュ仕上げやグラスヒュッテストライプで装飾されています。
また部品の角にはすべて面取りと研磨が施されています。
テンプにもフリーハンドでエングレービングが彫ってあり
まったく同じ模様はない為、世界で1つのムーブメント
といえるかもしれません。
まだまだ細かいこだわりがつまっていますが、あまりに専門的な
用語になってしまうのでこのあたりでやめておきます。
とにかくすごいムーブメントです。
車が買えてしまうくらい高額な時計ですが、納得できる逸品です。


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